論文タイトル
In Vitro Directed Evolution of a Restriction Endonuclease with More Stringent Specificity
出典
J Vis Exp. 2020 Mar 25;(157).

In Vitro Directed Evolution of a Restriction Endonuclease with More Stringent Specificity - PubMed
Restriction endonuclease (REase) specificity engineering is extremely difficult. Here we describe a multistep protocol that helps to produce REase variants that...
確認したいこと
プロテアーゼ以外の酵素スクリーニングまで範囲を広げて、ドロップレットの活用例を探してみました。
要旨
制限酵素のDNA切断配列特異性を改変するため、エマルジョン内で活性をスクリーニングするシステムを開発しています。
- スクリーニング原理制限酵素遺伝子の両側に、ビオチンタグとPCRアダプター配列を付与し、それぞれの間に切断配列を挿入
- ビオチンタグ側の認識配列が切断された場合、制限酵素遺伝子はStAvビーズの除去を免れる(ネガティブセレクション)
- PCRアダプター側に認識配列が切断された場合、制限酵素遺伝子がPCRにより増幅・回収される(ポジティブセレクション)
制限酵素遺伝子をエマルジョン化で挿入し、無細胞翻訳系で遺伝子を発現させます。
切断反応後は、エマルジョンから遺伝子を回収し、バルクの状態で、セレクションを行います。
用語
- ESC:expression selection cassette
解説など
DNAの選択的な切断を指標にしたスクリーニングなので、制限酵素のエンジニアリングに特化しています。
ライブラリサイズは、10^9。Split-and-mix合成法で、変異導入プライマーを作製し、変異導入ライブラリーを調製しているようです。
ドロップレットには、water-in-oilのエマルジョンを用いています。セレクションをバルクで行えることは、スループット的に大きな利点と感じます。
ディスプレイシステムの遺伝型の方に、活性に紐づくラベルを付与することができれば、コンパートメント化の制限を回避できるということを意味します。汎用的なコンセプトとして、頭に入れておきたいと思いました。
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