【Rosetta】エネルギー関数をdualOptEで最適化

論文タイトル

Simultaneous Optimization of Biomolecular Energy Functions on Features from Small Molecules and Macromolecules

出典

J Chem Theory Comput. 2016 Dec 13;12(12):6201-6212.

Simultaneous Optimization of Biomolecular Energy Functions on Features from Small Molecules and Macromolecules - PubMed
Most biomolecular modeling energy functions for structure prediction, sequence design, and molecular docking have been parametrized using existing macromolecula...

確認したいこと

Rosettaの使い方を学習できるコンテンツを作成したいと思い、Rosettaの仕組みについて勉強中です。

要旨

Rosettaで利用されるデフォルトのエネルギー関数(REF2015)の予測精度を評価した論文です。

解説など

Rosettaのエネルギー関数をopt-july 15/opt-nov15として最適化し、その性能を評価した論文になります。opt-nov15は、以降の文献ではREF2015と呼ばれており、今もRosettaでデフォルトのエネルギー関数として使用されています。

従来のエネルギー関数から最適化するうえでのコンセプトは、小分子に由来する実験的熱力学的データと、高分子に由来する構造データの双方に基づいて、エネルギー関数のパラメータを最適化したことにあります。具体的には、dualOptEというプロトコルを用いて最適化しています。これにより100個以上のパラメータを同時に、高速で決定しています。

新しいエネルギー関数であるopt-july 15と、opt-nov 15は、機能のエネルギー関数であるtalaris2014から、新たな物理モデルを追加して予測精度を高めたものです。opt-july 15では、異方性陰溶媒モデルを新しく導入しています。一方opt-nov 15では、さらに水素原子への引力分散力や再処理静電モデルが導入されているとのことです。

Methodに、モデルの構造とパラメータの最適化手法が詳述されていました。Resultには、構築されたエネルギー関数の予測精度を、様々な用途で評価した結果が示されています。

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