論文タイトル
Protein structural motifs in prediction and design
出典
Curr Opin Struct Biol. 2017 Jun;44:161-167.

Protein structural motifs in prediction and design - PubMed
The Protein Data Bank (PDB) has been an integral resource for shaping our fundamental understanding of protein structure and for the advancement of such applica...
確認したいこと
- タンパク質構造の予測手法
要旨
タンパク質の構造予測とデザインにおける、モチーフライブラリーの活用について、レビューされています。
章立て
- 緒言
- タンパク質の構造解析
- タンパク質のデザイン
- 結言
解説など
先日記事にした、ペプチド構造予測に関するレビューとは異なり、あくまでタンパク質全体の構造予測やデザインに対して、モチーフライブラリーを利用することを主眼においた内容です。
従って、以下の記事における、フラグメントアセンブル法に合致する内容ということになります。
本記事では、タンパク質の構造予測にフォーカスして、内容を解説していきたいと思います。ハイライトは図1です。本論文で紹介される、6つのフラグメントベースの構造予測手法と、その特徴が図示されています。その6つとは、以下のとおりです。
- BRIX
- Rosetta
- Quark
- Smotifs
- TERMs
- I-TASSER
それぞれについて、以下の種類の、どの構造をライブラリーとしてカバーしているかで、おおまかに特徴が分類されています。
- ローカルなバックボーンフラグメント、または2次構造
- 超2次構造モチーフ
- 高次構造モチーフ
ちなみに本論文の著者は、TERMsの開発チームであるため、これらの項目のいずれにも当てはまるように示されています。
この手のレビューをいくつか読んでみると、進化学や物理学に触れる内容が多く、基礎知識が不足していたり、具体的な研究手法がイメージできなかったこともあり、文章全体のストーリーが不明瞭な印象でした。この点、本論文は、主眼がぶれずに、予測手法を順序よく解説されているように感じます。
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