論文タイトル
Arming Yourself for The In Silico Protein Design Revolution
出典
Trends Biotechnol. 2021 Jul;39(7):651-664.

Arming Yourself for The In Silico Protein Design Revolution - PubMed
Proteins mediate many essential processes of life to a degree of functional precision unmatched by any synthetic device. While engineered proteins are currently...
確認したいこと
深層学習を利用した、タンパク質構造予測・デザイン手法をベンチマークしています。
要旨
タンパク質のインシリコ構造予測やデザインについて、解説したレビューです。
章立て
- コンピュータによるタンパク質デザインの市場と、デザイン空間
- 基礎:タンパク質デザインのためのツール
- 構造予測
- 相互作用予測
- 分子動力学シミュレーション
- タンパク質デザイン
- 現在:タンパク質工学
- 未来:デノボタンパク質デザイン
- 可能性は?
- 最近の進展と、現在の課題
- パラメトリックタンパク質デザイン
- ビッグデータと、タンパク質デザイン
- タンパク質工学の商業化と、タンパク質デザイン企業の出現
- 私たちと、デザイナータンパク質の間にあるものとは
- タンパク質製造と試験のコスト
- インシリコツールの信頼性
- 合成タンパク質の展開性
- 規制・倫理
- 専門知識と計算機の利用可能性
- 結言
解説など
タンパク質デザインにまつわる情報を、多角的に盛り込んだレビュー論文です。
具体的な手法についての記述は相対的に少なめで、その分、
- 市場
- 取り組み企業
- 周辺技術(遺伝子合成など)
- 規制・倫理
などについて、一通り言及しているのが特徴です。
タンパク質デザインに取り組んでいる企業は、表に図示されまとめられていて、大変重宝します。ホームページ上では、各社具体的な手法を開示していないケースが多いため、ここに記載されている情報だけでも、十分価値があると思います。
やはりパラメータ化の容易な、2次構造リッチなタンパク質のデザインでないと難しいというのが、現在の立ち位置であると感じます。
追加調査したいこと
タンパク質のデザインに関連するツールとして、Rosetta Suiteは有名ですが、本論文では代替ツールとして、Intelligent System for Analysis, Model Building and Rational Design (ISAMBARD)が紹介されていました。Rosettaとの違いが理解できる資料があれば、確認してみたいと思います。
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