論文タイトル
Systematic discovery of protein interaction interfaces using AlphaFold and experimental validation
出典
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2023.08.07.552219v1
確認したいこと
深層学習を用いたタンパク質デザイン手法をベンチマークしています。
要旨
AF2 を用いた結合界面構造の予測の妥当性・限界を示している論文です。ウェット試験と組み合わせて天然タンパク質間の新規な相互作用ペアを複数同定することにも成功しています。
用語
- DDIs:domain-domain interfaces
- DMIs:domain-motif interfaces
解説など
AF2-multimer を用いた結合界面構造の予測の精度について言及した論文です。
メインの主張としては、無秩序な領域を持つ長いタンパク質断片または全長タンパク質構造を予測に利用すると、インターフェースの検出が大幅に低下するため、正しい界面予測には、想定する結合界面領域を断片化した構造を予測に用いるべき、ということです。
以下、本文の論点とは外れている点もありますが、緒言や考察で述べられていた中で、勉強になったポイントです。
- 現時点でインタラクトームにより検出できている相互作用のうち、原子レベルでその相互作用構造がわかっているのは4% のみ
- 様々な研究により、モチーフの隣接配列が結合親和性および特異性に影響を与える可能性があることが示されている (Luck et al、2012 ; Bugge et al、2020)
- さまざまなモチーフの特徴間で AF パフォーマンスに有意な差は観察されなかった
- AF が変異の影響を予測できないという以前の報告 (Buel & Walters, 2022) を本試験でも再現
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