論文タイトル
Targeting peptide-MHC complexes with designed T cell receptors and antibodies
出典
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要旨
pMHC(peptide–MHC)を標的とする TCR と抗体を計算設計するための新しいフレームワーク ADAPT を紹介しています。
解説など
ADAPT は、peptide-MHC に対する TCR もしくは抗体を設計するための手法です。
ADAPT は 「設計ステージ」+「GAリファインメント」 から構成されています。
1. 設計ステージ(スクリーニング)
入力
- Target MHC + peptide
- TCR(または抗体)テンプレート構造 → CDR1/2/FR はテンプレート由来
- CDR3α / CDR3β(または抗体 H3/L3)は、168万の paired human TCR CDR3 library からランダム選択
- 4 種類の canonical TCR docking geometry(AF2 の多鎖 template として与える)
Step 1: Fine-tuned AF2 による docking
- AF2 に MSA を与えず、固定 geometry template を与えドッキングを誘導
Step 2: ProteinMPNN による 6 CDR の配列最適化
- CDR1/2/3 の各6ループを配列設計
Step 3: AF2 で再ドッキング(redock)
Step 4: 評価
- AF2 の pMHC–TCR PAE
- RF2(Antibody/TCR 用 fine-tuned RoseTTAFold2)による構造予測の RMSD
- 総合スコア: 2*AF2_PAE + 1*RF2_PAE + 0.5*CDR3_RMSD
→ 各 pMHC につき 100–500 の デザインを選抜
2. GA(Genetic Algorithm)によるリファインメント
各デザインを初期プールにして:
- 2 残基をランダム変異(CDR のどこか)
- AF2 で再ドッキング
- ProteinMPNN でもう一度配列設計
- AF2 と RF2 でモデル化し性能比較
- 良ければプールに置換(lineage diversity ≤ 10 に制限)
これを大量に並列実行。
拡散モデルなどの計算効率の良いサンプリング手法を活用しているわけではなく、AF2の fine-tuning、CDR3ライブラリ、docking geometry など、pMHC設計に特化したチューニングが特徴の手法です。
本手法により5-8%程度のヒットレートで3種の標的すべてに対してバインダーの設計に成功しています。
本手法の課題点としては、特異性が不十分であることが挙げられます。多くのデザインでダミーのペプチドにも結合活性を示すとのことです。したがってペプチドに対する積極面積を増やす工夫が必要であると考えられます。また ProteinMPNN が CDR1/2 に疎水性残基を導入しがちとのことで、negative selection のようなアプローチの導入も考える必要がありそうです。
コードはこちら。
GitHub - phbradley/ADAPT: Antigen-receptor Design Against Peptide-MHC Targets
Antigen-receptor Design Against Peptide-MHC Targets - phbradley/ADAPT


